2017年2月23日木曜日

「而今の会」始動!!



山田流箏曲・地歌三絃演奏家、大庫こずえ(長野県)
生田流箏曲・地歌三絃演奏家、東啓次郎(静岡県)
琴古流尺八演奏家、山口籟盟(福岡県)


住む場所も、芸歴も全く異なるこの3人で、古典のライブを行います!

「而今(にこん)の会」
日時:平成29年8月18日(金)
会場:「 飯島本陣陣屋」長野県上伊那郡飯島町飯島2309番地1





演奏会開催に至ったきっかけは、Facebook・YouTubeにおける、「ジョイントweb演奏会」と銘打った「オンラインでの共演」でした。

三曲の古典を愛する3人がFacebookでの交流の最中、「便利なツールで時空を超える」という言葉をきっかけにして、大庫・山口で「秋の七草」「千鳥の曲」、また東・山口で「黒髪」の合奏を試みました。

その「合奏」というのは、物理的に同一の場で舞台をともにしているわけではなく、メールで演奏の録音をやりとりしながら「オンライン下合せ」をし、それぞれの地で演奏を録画、その動画をパソコンでつなぎ合わせ、Youtube上に公開したものです。お互い離れた地にあっても、ともに愛する音楽をご一緒に共演できる、そしてまた、我々の音楽に本当に共感して下さる方に、たとえお住まいが遠くとも聴いていただくことができるという点において、三曲合奏の一つの新しい演奏形態が提案できたと思いますし、たくさんの方に興味を持って視聴していただいたことは大変嬉しいことでした。











ただ、動画のデメリットとして「生演奏ではない」というものがあります。

もちろんそれと引き換えに、生演奏にはないたくさんの強みがあります。「お互い離れていても、大好きな三曲を共演」できるというのは、「ジョイントweb演奏会」だからこそ実現できたことです。共演を、居住地の既存の邦楽人脈からだけではなく、遠く離れたところにいる、共演者を切望する同志に求めることができたこと。ともに地歌箏曲の古典を愛し、音楽性が一致していたこと。そして、それぞれ演奏キャリアは違えど、対等な「音楽仲間」として、「音楽づくり」を共同で行えたことは、「ネット上の動画」のこととは言え、3人ともにこれまでにない「絆」を感じさせるものでした。


しかし、だからこそやはり「生演奏」で共演したい。そうした3人の強い願いが、今回の「而今の会」という古典ライブに結実しました。


会名の「而今(にこん)」 とは、「今この瞬間を大事にする」という禅語です。

曹洞宗・魚籃山常現寺の高山元延住職のブログ「和尚さんのさわやか説法」では、道元禅師の故事や、「いつやるか?今でしょ!!」で有名な林修先生の話題も出しながら、とてもわかりやすくこの言葉の意味について解説されています。

詳しい引用はいたしませんが、その中にあった
『他人ではなく「自分」が、後ではなく「今」であるという瞬間の決定が、先に述べた「而今(にこん)」ということなのだ。』
という言葉は、「オンラインでの共演」から「生演奏によるライブ」への開催に踏み切ろうとする私たち3人を、力強く後押ししてくれているように感じました。


「ライブをしたい!!」
この強い想いを共有している3人だからこそ、「今」実現に向けて動き出さなければならない!!そういう思いが無意識下にあるのか、この「ライブをしたい!!」という想いは瞬く間に現実的な話に発展し、まさに3人のこれまでの様々な経験に機が熟し、あるべき形へ導かれているようにさえ、感じられるようになってきました。

ライブそのものが成功するようにしっかりと準備を行っていくと同時に、そのステップを、このブログで情報発信していけたらなと思っています。



「もともと地元も修行場所も芸歴も全く違う3人が、ネットを通して出会い、オンラインの共演を成し遂げ、そしてそれが現実のライブとして結実する」
「遠隔地どうしでも、音楽的な価値観を共有出来る者同士が、ともに音楽を創り上げていける」

大げさですが、この取り組みを通して「三曲の新しい価値」を創造できればなと考えています。



縁あって、このブログをご覧くださった皆様、本番までどうぞよろしくお願い致します!!

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