2017年6月25日日曜日

「笹の露」中歌のオンライン下合せ【演奏動画付】

今回は笹の露・中歌の「オンライン下合せ」ですが、唄の東がまず撮影、その音源を聴きながら、大庫がイヤホン合奏、さらにその音源を聴きながら山口がイヤホン合奏をして合成という順番で行いました。


「東・大庫」のツーショット・オンライン下合せ動画は、初となります。どうぞご覧ください。

【三絃本手、唄・箏替手による合奏】







今回は私が中歌を歌わせて頂いて
おりますけども、ノリながら歌うので
普段は緩めに弾いている分、いざ合わせますと

かなりテンパってます(^_^;)。

とは言え、聞こしおせの無伴奏の独吟は
場面転換の重要場面ですので、
ここはやんわりとお酒をすすめる意味合いで
歌って行きたいですね。



【さらに尺八をオーバーダビング】




今回は私がイヤホンで 東さんの演奏に合わせ、その後山口さんが尺八を加えるという本邦初の三人のオンライン下合わせとなりました。
お互いの気配を感じながら演奏出来たらとても気分が良いだろうと想像できました。




尺八がちょっと大きくなりすぎてしまいました…
メリのピッチがちょっと上がり気味になるときがあるので、気をつけます。
最近、気温が上がって、甲のロとかツのメリとかが、冬に比べて上がってきています。
これまでの大庫さん、東さんとの「オンラインの共演」は、昨年の秋から冬、そして今年の春にかけてなので、ピッチが440くらいまで落ちていましたが、本番は夏なので、多分442くらいまで上がっていそうです。
今は441くらいでしょうか。

「オンラインの共演」となると、実際に場を同じくしていないので、
時や場所だけでなく気候や楽器ごとの条件などもずれたりしており、
パソコンで合わせる際にも微細なズレが「違和感のある合奏」となるなど、
やはり「リアルな場での合奏」にはない難しさがありますね。

我々の「リアルな場での合奏」は、本番当日に初めて実現するでしょうから、
それまで「ネット」を利用して、できる限りあらゆる方向性から合奏の成功に結びつけていきたいですね。

2017年6月17日土曜日

今日はラジオ番組収録

こんばんは 大庫こずえです。

今日のトピックをご紹介します。

長野県のSBCラジオの「上田ぶらり散歩」という番組で 8月に行われるしるしプロジェクトの催しを取り上げて下さるという事になり、本日急遽収録に伺ってきました。


メインパーソナリティは 8月18日開催の催しでお茶席を担当して下さる小宮山師匠
そしていつも穏やかなお声で師匠のお相手を務める小林良子アナウンサー。

今日の放送10周年記念の公開録音を終えて間も無く 我々のひと番組を収録するというタフなお二人との収録風景。


「而今の会」が どんな練習方法を編み出したかも紹介しています。

放送は7月後半になる模様です。

「笹の露」後の手事・オンライン下合せ【演奏動画付き】





こうして手事を演奏してみるも、やはり「京風手事物」の王道というか、いかにもな菊岡・八重崎両検校の節回しで、整った美しさがありますね!

「笹の露」は、両検校の作曲の中でも、特に掛け合いが多いので、こうした「オンラインの共演」でも、それぞれの奏者の個性の違いがうまく主張し合えていいですね。

「イヤホン合奏」は慣れるまで本当に難しいのですが、回を重ねるごとに少しずつ自然な音の交わりに近づいている気もしますね。「合奏」ということそのものが、初めての時はどこかぎこちなかったりしっくり来にくいところがあったりするのが、何度も合わせていると少しずついい塩梅になってくるもののように思いますが、それは「オンライン下合せ」でも同じですね。




まだ慣れるまでに時間がかかりますが、
こう言う合わせ方も面白いものですね。

こうした状況下での合わせでも、
生で合わせるのと変わらずにやんわりと

絡んで行きたいです。

2017年6月12日月曜日

東版「笹の露」オンライン下合わせ

笹の露のオンライン下合わせが漸く走り出した所です。

私はイヤホンを装着しないで音源をそのまま
聴きながら取り組んでました。

しかしながら、不具合が起きますので昨日になって
漸くイヤホンを用意して合わせる形を
とる様になりました。

動画でこんな感じで取り組んでいるのが
お分かり頂けると思います。



















僕も今回痛感しましたが、やはりどうしても「三絃本手に、箏替手が合わせる」と考えてしまいやすいんですが、やはり三絃本手も箏をよく聴いて、間合いを感じながらお互い合わせているということが、これを機会にあらためてよくわかりました。尺八は三絃本手にベタなので、三絃+尺八では意識しないのですが、箏が入った状態で編集していると、時々「あれっっ!?三絃と尺八、走ってる??」という感覚を受けました。箏がないときは「乗ってる」感じなのにです。「尾上の松」の後歌の宮城の手、あそこって三絃本手が合わせてあげる箇所ですよね。ああいう要素が、やはり通常の地歌箏曲でも必要なんだということがよくわかりまして、僕としては非常に勉強になった編集作業でした。














やはりお互いに聴き合う形で進めるのが
一番の理想だと感じますね。
















本当にそうですね。「オンライン下合せ」の難しい壁であると同時に、かえって「三曲の本質」とは何か、教えてくれる一日でした。どうもありがとうございました。













そうなんですよ。
独走(!)ではないんですよね。
お互いの息 間合いを感じながら演奏するから 合奏の醍醐味が味わえるんです。