2017年4月16日日曜日

箏から目線の笹の露

こんにちは、東です。

地歌箏曲の曲作りは幕末以前は
三絃が原曲ならばお箏は後で別人が手を付け、
更に胡弓(後に尺八)の手が加わる形で
三曲合奏が成立するのです。

笹の露は菊岡検校の三絃が原曲で、
そこから八重崎検校がお箏の手を付ける形で
糸方の合わせが出来て、それから尺八が
加わる事で定番の三曲合奏となります。

私は今回はお箏を弾かせて頂きますけども、
大庫さんの三絃がタテですので、響きが凛として
いる点からお箏を弾くとしたら少し引き下がり
やんわりと弾く形で応えられればと目指してます。

昔ですと、三絃に負けじとバリバリと弾きまくって
ガチンコ勝負に流れて行ったのですけども、
それでは合わせのバランスが崩れてしまいます。

歌舞伎で言えば三絃は立役にあたり、
お箏は女形のポジションであるべきと考えてます。

とは言え、決してナヨナヨとしたものでは無く、
芯はシッカリと持ってお相手させて頂く事を忘れては
いけません。

でないと、手事の差しつ差されつの
流れで勢い付いて段々とベロンベロンに酔い…
『あられもない』
事になります。

流儀によっては糸方がバリバリ互いに弾き合う所も
少なからずありますが、私がお箏に回る時は
常に三絃を引き立てつつ自分の音をジンワリと伝えて
行く事こそが大事と心掛けたいです。

私の稽古は師範代モードのチャイが見守る中、
静かに進めております。


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